帽子

あなたは帽子が好きですか?

帽子を被ることであらたまった、すきのない服装になってしまうと帽子が苦手な方が多いですが、本来帽子は形・被り方でどなたにでも似合うものです。 きっと、あなたに似合う帽子が見つかると思います・・・。 いろんな帽子、被って試してみて下さいね。 化粧をするように帽子が顔の一部になった時、あなたのファッションの世界はどんどん、広がります・・・。

帽子の種類

帽子の名前、いくつ知ってますか? 帽子はシルエットが同じでも使用材料の違い(帽子の作り方参照)で呼び名がいくつもあります。 (例:キャノチェ=カンカン帽) ここでは代表的な帽子の名称を紹介しています。 名称の横に付けているマークはおもに使用される材料です。


帽体 ブレード 布帛フハク 縮絨シュクジュウ ニット
トークtork
ベレーbéret
ボンネbonnet


シルクハットtop hat


中折れfédora


キャノチェcanotier
クロッシェcloche
セーラーsailor
ブルトンbreton
ハイバック
キャペリンcapelin


カサブランカcasablanca



ターバンturban

バイザーvisor
キャップcap
キャスケットcasquette
テラピンチtelapinch



ハンチングhunting cap

どんな形かわかりますか?

帽子の作り方

帽子は素材別にいろんな作り方があります。 帽子を使用材料による区分で製造行程(工場)別に分けると大きく5つの種類に分けることができます。

帽体 帽体を使用して作られた帽子 帽体(帽子の形に作られた材料)を木型に被せ、糊付けし、蒸気で蒸して縮絨させシルエットが完成します。 木型がない場合は木型の代わりになるチップ(バクラムを重ねあわせ)を作ります。 これは手加減でシルエット出しをするもので高度な製帽技術を要します。 チップは生産数に限界があり大量生産には向かないので、大量に帽子を作る場合はチップを元に木型を木型屋さんに作ってもらいます。 天然繊維使用夏・・・草帽体、麻帽体 他冬・・・ウール帽体、ベロア帽体 他 人工繊維使用紙パナマなど
ブレード テープ状のものを縫合せた帽子(ドレスとも言います。) ブレードをブレード(環縫い)ミシンや千鳥ミシンを使用して渦巻き状に帽子の形に縫い上げていき木型にそわせながら帽子にする。(手縫いによって仕上げる方法もあり、本縫いのミシンを使用することもある。)
布帛(カットソー含む) 生地を裁断し縫製して作った帽子。 原形から型紙を作り平面から立体へと作り上げていく。 縫製されたものは金型に被せて下から熱し霧をふき、蒸気アイロンのように仕上げをする。 木型を利用して立体裁断として型紙を作る方法もある。 設計・裁断は大量生産の場合、一部大手ではCAD・CAMを使用しますが、それ以外に金型で抜いたり、小ロットの場合はバンドナイフの裁断機を使用します。
縮絨 編物縮絨帽子と編物帽体製帽子とがあり、代表的なのはラムウールのベレー帽。 編物縮絨帽子は紡毛糸などを丸く大型に編んだものを縮絨して小さくし型に入れて仕上げたもの。 編物帽体製帽子は帽体の形に機械編みしたものを、合成繊維の持つ熱可塑を利用して熱処理で整形し帽子にします。
ニット(毛糸) 帽子の場合はニットとは毛糸帽子を総称します。 ニットにも手編みと機械編みがあります。 機械編みの中にも丸編み、横編みと種類があります。

頭周り採寸

頭周りと帽子のサイズの関係は帽子の被り方にあり、同一人でも被る角度によってサイズは変化します。 被り方CでH.S(ヘッドサイズ)56cmの人でも、被り方Bにすると57cm位に変化します。 頭周りを計る時はメジャーで計りますが、余裕として指1本分入れて計ると着帽時に圧迫感がなく過ごせます。

★被り方A★
後ろに傾斜して被る被り方で、一番多い被り方です。
★被り方B★
後ろにいっぱい傾斜して被る被り方で、ここ数年の被り方の主流です。前髪にポイントがあり帽子でおさえたくない人に向く被り方です。
★被り方C★
正統な帽子の好きな人に多い被り方です。目元に影ができるので大人っぽくなります。キャノチェなどはやっぱりこういう風に被って欲しいと思います。

※洋服を着崩すのと同じです。カジュアルな装いなら帽子も自由に自分らしく被るのが一番です!

各部の名称(布帛)

帽子の各部分には色々な名称があります。 地域(関東or関西)によっても違う呼び方をしますし、工場によっても微妙にちがいます。

The name of each part of fabric is illustrated.

足をいじめてませんか? 靴にはもっとお洒落になって欲しい・・・。

靴の種類

どんな靴が好きですか?

靴の作り方

なかなか奥が深いのです・・・。靴作りは職人さんの世界です。ピノキオのおじいさんを思い浮かべて下さい。

デザイン 靴は木型が重要です。 デザイン画を描いて全体の形やヒール、ディティールを決めます。 靴の産業デザインの場合、木型は木型屋さんの展示会でセレクトしてアレンジするのがほとんどで、まったくのオリジナルをシルエットからデザイン画を描いて作成するということはあまりないようです。 これは帽子と違う所ですね・・・。 帽子はアトリエのような小規模生産の所ではチップ(帽子の作り方1.帽体参照)が木型がわりになり、量産の場合も帽子デザイナーがシルエット出しをして木型を木型屋さんに発注します。 靴のようにシーズンごとの木型屋さんの展示会のようなものはありません。 以上のようなことから靴の場合は、先にシーズンの木型(シルエット)を選択し、そこからデザイン展開することの方が多いようです。
型紙 靴は立体裁断方式で型紙を起こす場合がほとんどです。 デザイン画をもとにして使用する木型にあわせ型紙を作ります。 木型にデザインラインを描き、その上からデザインテープ(マスキングテープの幅広みたいなもの)を貼ります。それを切りはなし平面に展開します。 重要なのはあたりまえのことですが、足が入るかどうか口回り(履き口)の処理をどうするのか?ということです。 履けない靴を作ってしまってもどうしようもありません。 また、骨の位置を確認し歩いたときに痛くならないようにする必要もあります。 靴は「歩く」という機能性を無視できない構造を理解してデザインラインを決定することが大切です。 これが、なかなか勉強することが多くて難しいのです・・。 革のブーツを連想してみて下さい! ブーツの甲の部分に切り替えがないデザインの型紙はどのようにつくられていると思いますか? 布帛だと当然、アールがきつい所は切り替え線が入り接ぐことになりますが、材料に革を選択した場合、切り替え線は入れずに1枚で作ることが可能です。 なかなか革の伸び加減っていうのが解りにくく、機械によっても違うみたいですし・・・。 帽子の二度着せという処理に似たところがあるようですが、革の伸び率は肉厚によっても変わるし加減が難しいです。
裁断 一気に流れるように・・・道具(庖丁)の手入れはしっかりと・・・。 型紙を銀ペンなどで革に移し裁断します。 革の伸び方向(重要です。)、表面の顔を確認し左右の靴が同じになるように取ります。
製甲 裁断した各パーツの裁ち端の処理 裁ち切りになるのか折り込みなのかによってかわりますが、折り込みの場合の口回りは伸び止めのテープで処理します。これで、アッパー(甲革)が完成します。
底付 木型に中底を釘止めし、止めた中底の踵以外に接着剤を塗ります。 アッパーの釣り込み代部分に接着剤を塗り、木型に被せ甲釣り(ワニ)で引っぱって木型に密着させていき靴ができるのですが、釣り加減が靴の出来上がりを左右します。 被せながら甲釣り(ワニ)で引っぱって、爪先側は糊で接着し、踵側はタックス(釘)で固定します。 このとき、表面に皺など出ないように注意しながら木型に密着させていきます。